nakigara
草野春心



  Lの音が一つ
  皿に一つ載った
  まもなくあなたの
  肺のあたりに茂る森へと
  死のような霜が降りる


  尖る、Sの音が
  折れまがった 裸体の
  女たちが 蕁麻いらくさの葉へと
  俯せる ひとつ、
  ひとつ




自由詩 nakigara Copyright 草野春心 2016-01-27 21:06:03
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短詩集