灯りが消えた部屋
颯太@

静かに灯りが消えた暗い部屋
液晶が映し出す鮮明な青空と
持たされた銃の重さと
あなたの命の重さと

僕は何を思えば良いのだろう
現実の違いに目を閉じてしまう
瞼の向こうでは
また銃声が鳴り僕の胸を撃つ

神様、もしいるなら教えて下さい
巡り巡った命は誰が為にある
時々正しさが分からなくなり
淋しさが胸を締め付けるのです

なぜか今夜は
温もりに触れて眠りたい

この気持ちが罪と言うなら
許さずに裁いて下さい

世界中の閉ざされた窓が開く時
どんな光が待っているだろう
託された命の輝きと
あなたの命の煌めきと

地球という同じ船に乗る僕らは
夜の海原を渡って行けるのに
瞼の向こうでは
また銃声が鳴り誰かの胸を撃つ

帆に集めるべきは悲鳴ではないはず
幸せは何処へ向かって流れてゆく
臆病になりがちな僕らを乗せて
世界は何処へ向かって流れてゆく

またひとつ灯りが消えた部屋

持たされた銃の重さと
あなたの命の重さと

眩しく滲む青空を見つめながら


自由詩 灯りが消えた部屋 Copyright 颯太@ 2016-01-24 00:07:40
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