疲労かな
乱太郎



見知らぬ者が訪ねてきた
滅多に聞けない月の唄と
尖った山頂にしか咲かないという一輪と
いつ終わるのかと不安になるくらい
異国の砂漠の話を嬉しそうに続けていたが
僕は安眠剤を取り出して
おやすみなさいと言ったら
いつの間にか居なくなっていた
布団には彼の影のような汗の滲みが


自由詩 疲労かな Copyright 乱太郎 2016-01-20 21:33:56
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