コヒカゼ
凍月



心は裏の裏のウラ
ロココ調の歌
寒い冬

ウラを隠す
恋風が胸を貫く
恋を乞い
凍ひ風が肺を梳く
焦がれ木枯らし
故意に隠して
裏を掻く
透けるような
「好き」を隠す
鍵とグラス
悲しみに暮れる
カキクラス
何を書き暮らす?
口に出来ぬ心を
ウラを仄めかす
歌われない詩を
厭わない
意図はない
叶わない病
故意に治さない恋

君を想えば
いつも吹き抜ける
溜め息みたいな
冷たい片思いのコイカゼ






自由詩 コヒカゼ Copyright 凍月 2016-01-16 21:52:47
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