たとえば金平糖のような
もっぷ
街のはずれの廃校の廊下に気配の何すらもなく
ただ一枚の絵が残されていた
おさなさのめいっぱいの「四年三組」そして名前そして
描かれている 理由のないふうを装った
それは遺言だった から、
割れた窓ガラスからふいに吹き込んできた風が
いつものように優しく きょうも絵と出会う
、わたしは駅にいて
切符を手渡される
懐かしい里の名 それは
わたしのものではない昔日
自由詩
たとえば金平糖のような
Copyright
もっぷ
2016-01-14 06:33:05
縦