逝く骨組み
たけし
蒼い夜底の真ん中
白壁の沈黙、ふと絶え
薄い格子戸開ける女の白手
手招き三度、ゆらゆら揺れる
傷だらけの幼子の抱擁
骨組み晒し、癒されぬまま
格子戸の向こうに開ける界
二体の骸、硬化させ露骨に
鳴り響く金属音の反響
蒼白の皮膜が貼り付く
忘却され逝く、顔顔顔
自由詩
逝く骨組み
Copyright
たけし
2016-01-10 14:20:15