李仙
レタス

千丈の真白い蓬髪を髭を靡かせ
岩塔に立つ
眼差しは虚空を刺し
何かをさがす
碧い瞳は一点を捕らえ
杖を突き
衣を翼に変え
邪悪な濁りを追求する

捕らえた濁りを
雷とともに緑の珠に封じ込め
千年の呪文を唱え

己の寿命を百年削り
再び岩塔にたたずみ
独り酒を啜り
歌をくちずさむ

彼の瞳はまだ碧い


自由詩 李仙 Copyright レタス 2016-01-08 20:28:47
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