朝の風景
葉leaf
朝は人生のようだ
ようやく始まってもすぐに
終わりの兆しで満たされる
佇む人の内側には
透明な水が鏡を作っている
朝の人間は水でできている
信号灯は消し忘れられ
薄明の中瑞々しく目立ち
平坦な任務を複雑な機構でこなす
人の息はすぐさま大気に希釈され
大気は息を世界中に届ける
佇む人の水の息は
山々の稜線へと続く挨拶だ
自由詩
朝の風景
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葉leaf
2016-01-06 05:58:01
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