ユニクロの空
番田
街を歩けば
誰も 知り合いなどいない 街
誰も実家に帰省した 誰もいない
そんな街にいた 私
そんな 昔なら ツタヤで
私はよくアダルトビデオを借りていた
そんな 年末 だけど 今も
私はそうである年末である必要などない
ノートパソコンを 今は カイロ代わりに
詩を書き続けるのはなぜだろう ぼんやりと
昼頃窓辺で探偵ものの小説を読み
いつものように 昼頃何の目的もなく渋谷に出かけた
渋谷の光 いつもの
池袋の光とは違った路面の上 人混みの中
私は女性たちと静かに歩みを進めながら
靴音の中ではした金を消耗していく