ビーズ
Lucy

ビーズのように
煌めいてみえるから
私は掬う
その場しのぎの
粗い笊で
泥水みたいな夜のそこ
横切っていく
言葉の川
掬い揚げたら一層輝きをまして
ただの小石が詩のように光る日もあった
あれは
偶然だったのだろうか
思い違いだったのか
いつか宝石となって
豊かな財を成すかもしれぬ
宛のない欲が
夜を漁る
掬っても
掬っても
今は塵ばかり
ありふれた石の欠片たち
鮮やかに願いを映し
くらやみを粗く濁らせる




自由詩 ビーズ Copyright Lucy 2015-12-28 15:41:13
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