風と光の変奏(三)
信天翁

        いつのまにか
 お盆も お正月もなくなって
          在り難い
     卒寿にたどりついた
  アデノイドのおひとりさま
 
          隙間風が
   前半生の懺悔を引きいれ
       鼻水と眼ヤニが
  後半生の空虚をかきあつめ
    いまゃ 浅い息使いと 
   暗黙をくりかえしている


自由詩 風と光の変奏(三) Copyright 信天翁 2015-12-20 15:48:00
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