気づけば もう、あの大切な君
komasen333


泣きじゃくる年頃でもなくて
もがき苦しむ精神でもなくて



だから余計に
わざわざ もがきたくなって
わざわざ 泣きじゃくったりしたくて      

 

そこにいてくれる
だけでよかったのに
それだけではよくなくなって   
もっと もっと もっと 求めてしまって



どんな気分で
応えていてくれたんだろう あの頃



そこにいてくれるだけで
満たされていたはずなのに



そこにいてくれることが
どれだけ かけがえのないことなのか
伝えるチャンスは何度もあったはずなのに



シンプルなことを先延ばしして
シンプルなことをなおざりにして
シンプルなことを忘れてしまって



気づけば   もう、あの大切に捧げられない
気づけば   もう、あの大切に答えられない  
気づけば   もう、あの大切に応えられない



あまりにも遅すぎた 
素直になるのが



あまりにも遅すぎた 
自然になるのが



気づけば   もう、あの大切な微笑に逢えない
気づけば   もう、あの大切な言葉に逢えない
気づけば   もう、あの大切な風景に逢えない



あまりにもいいかげんだった   
君という眼差しに対して



あまりにもいいかげんだった   
君という優しさに対して 



気づけば   もう、あの大切な微笑に戻れない
気づけば   もう、あの大切な言葉に戻れない  
気づけば   もう、あの大切な風景に戻れない


自由詩 気づけば もう、あの大切な君 Copyright komasen333 2015-12-18 16:59:13
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