『DRIVE ALIVE SURVIVE』
座一




「死ぬために生きる
それだったら もう少し 
生き続けられるかもしれない…」


となりに乗り込んだ ピンクのかたまりが
内部分裂 暴発を くりかえしているのにも気づかず
ほほえみかける ドライヴァー

分かってほしくもない温度
のきさきまで ノンストップのピンクのかたまり
すぐ近くで 痩せた蜘蛛が 糸の準備をしている

優しい ドライヴァー
連れてって
この膨大な不安など振り払うように どこまでも  
約束して ドライヴァー
どんなに どんなに
涙の玉ねぎだろうと お腹の音しずめるから
キミだけは 笑ってておくれ


何マイル走ったのか 眠ってしまった 夜が降りてくるころ
ここは岸壁かい アクセル踏むのかい 死なせてくれるのかい
夢見るダイヴァー

予感が 星に的中して
砕け散った星屑 また数えなおしたりして
ギアチェンジすると 疲れ切った背中 滑り上がるように

頼りないドライヴァー
そんなキミを
命がおびやかされてしまうほど 愛しているよ 
泣きたいよ ドライヴァー
どんなに どんなに
オードリーだろうと 甘受するから
抱きしめるように 歌って

道はずっと続いているね
行き止まりだったなら 方向転換
ほら どこまでも走っていこう
いつか いつか 宇宙の果てで死ぬために
私たちは愛し合うんだ


杯が満ちるように
ふたり 満月になって
うしろのチャイルドシートに
一番星 産み落とすよ







自由詩 『DRIVE ALIVE SURVIVE』 Copyright 座一 2015-12-18 02:25:14
notebook Home