街路野木の夜
たけし

パチンパチンと音がする
シュンシュン シュンシュン、音 響く

半端な冬の夜半過ぎ
黒ずみ弾ける二股鞘と
剥き出される真っ赤な種子
街灯に照らされアトランダムに
蒼い地面に撒き散らされ
チカチカ光り命を繋ぐ

百のうち
一つか二つが春迎え
残りは全て息絶えて愛
犠牲のうち忘却のうち
地上に在るモノ 立ち上がる新た


自由詩 街路野木の夜 Copyright たけし 2015-12-16 15:16:58
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