真夜中の港街
レタス

男たちの港は
場末のパブで

みないい加減なことをほざいていた

ある奴は巨大な銛を引っ提げ
ある奴は真鍮の潜水具を抱えてきた
ある奴はフランス製の渋いマドロスパイプを手にし

自慢話を女たちにひけらかす

男という者は何処までも勝手で
自分の遊びに彷徨っている

女は金が欲しくて
心にもないサービスをする

港はそもそも
交易の場所なのだから
それは当然のことなのだろう

フラメンコギターが紫煙を裂き
赤いドレスの女が弾けた

真夜中の港は陽が昇るまで
怪しい裏取引を繰り返す

ここは港街


自由詩 真夜中の港街 Copyright レタス 2015-12-15 17:54:29
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