ペディキュア
ガト

足の爪に
塗っておいた海が
夏のどこかへちぎれて消えた

地図の上をなぞる指が
コーヒーの匂いをたどって
最果ての島に着く

ふと顔を上げれば
見慣れた街並み

寝過ごした朝のような喪失感の中
改札を抜けて冬の雑踏に溶け込んでいく


自由詩 ペディキュア Copyright ガト 2015-12-13 04:54:01
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