だだっこ。
梓ゆい
「家に帰りたい。」と譲らなかった時
もうすぐ死ぬ事が解かっていたのでしょうね。
「譲らなかった。」と言うよりも
最後の抵抗にも見えました。
「ここは俺の家だ!!」と
取り上げられるのを恐れるかのように。
食事を囲んだ回数は
すでに数え切ってしまったのに
電話をした回数は
何処まで数えたら良いのかが解かりません・・・・。
番号とメールアドレスは残してあります。
きまぐれに呼び出し音が掛かるかも知れないと
期待をしているから。
「家に帰りたい。炊き立てのご飯が食べたい。」
もう誰も
その一言を制したりしませんから。