枯葉朽つ
藤山 誠
ざわざわとささくれだった霜は
冷たい空気に張り付いて浮いている
朝の街から聞こえてくるざわめきは
熱を持たずに乾いたまま遠くへ響く
冬の朝は平等に残酷で
どんな生き物にも降り注ぐ
ばりばりと音を立てて水が凍ってゆく
全ての温度を奪われてより一層冷たくなる
夜に止まったものたちは音を出さない
澄み渡った空気がその音すら吸い取っていく
冬の夜は希望に満ちていて
毎日それをこえていく
自由詩
枯葉朽つ
Copyright
藤山 誠
2015-12-08 04:48:06