あしたもまた相変わらずに詩を書いてそして
もっぷ

きみは静かにほほえみながら
南からの光りのなかに居た
からだには何もぶらさがってはいない
つながっているものはない
上質な羊毛のセーターが似合う
淡いベージュの英国製
スリッパなど履いてはいない
シックな紐靴、色が思い出せないのだけど
決して最後のその前の日ではない
決して最後のその前の前の日でもない
きみから おしまい は遠く
はるかに遠く
そんなものは永遠より遠く
南からの光りは決して暮れず
いつまでも明るくあたたかなその談話室で
しっとりとした絨毯の
紳士淑女のための応接セットの
その穏やかなしあわせのなかできみは
わたしに向ってほほえみながら
あしたのことをたずねるので
だからわたしは
あしたもまた相変わらずに詩を
書いてそしてここへ来るから

でもなぜきみはここに居るのだろう
なぜわたしは通わなければ
お父さんに会えないのだろう
なぜわたしはこれを泣きながら書いているのだろう
なぜわたしはあなたのお墓の場所を血縁から教えてもらうことすらできないのだろう



自由詩 あしたもまた相変わらずに詩を書いてそして Copyright もっぷ 2015-12-03 08:28:07
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