慣れること
w.tsubaki

多忙への慣れ 環境への慣れ
怠惰への慣れ 贅沢への慣れ
理不尽さへの慣れ etc …


たしかに悲しいはずなのに 涙はでない
切り離されたかのように 接続しない心と身体を
まるで他人事のように眺める
その瞬間の恐怖は
まだ涙をながせた頃と なんら変わりはしないのに
それは想定し得るであろう現実へのあきらめ?
複雑に影響しあう心と身体
そのどちらをも守るための防衛本能?


慣れってものは こんなところにもあったのか、


いや、もうとうに気づいていたはずだ
生者必滅、会者定離の悲しみに
いつかは慣れてゆくことに
一番恐れていいたものの瞬間に
そのときわたしは立っていた


自由詩 慣れること Copyright w.tsubaki 2015-12-02 12:43:00
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