レオ
枝
1
僕は勢いよく駆け出した!!
身体が軽い、痛みも消えた
毛並みも艶やかで若々しい
僕は解放されたのだ!
僕は夜の街を走る
いつもの散歩道、僕の街
家の中から地球の裏側まで
『なんて気持ちいいのだろう!』
月の光の祝福を受けながら
僕は風になった
光になった
2
家に帰るとみんな泣いていた
箱を囲んでないていた
『なんで泣いてるんだろうか』
覗き込むと僕がいた
僕は真っ白になって
微笑んだまま微動だにしなかった
その周りでみんな泣いていた
変な光景だった
だって僕はここにいるのに
3
僕はみんなの周りにいた
いつものように
みんなのいるところで遊び
みんなの隣に座り
みんなの話し声を
BGMにしながら眠った
みんなの日常の中に
僕の非日常があった
幸せだった
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僕はこれからもここにいる
太陽や葉っぱ、お花
虫や海、空や山になって
光になって
僕は
みんなの日常に溶け込む
みんなの笑顔を
見つめながら
生き続ける
永遠に15歳のままのレオに贈る