シート
はるな


車輪のないバスがとまっている
低い木のしたに

たぶんそこにあなたはいる
破れかけのシートに心地よさそうにまるまって
外は
こんなになってしまったというのに
さびしい、という言葉も知らず
空も海もしかくいものと思って

そこにあなたはいる
どこにも属さない光が射している


自由詩 シート Copyright はるな 2015-11-29 11:35:30
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