境界(『過ぎ越し』改詩)
たけし
何処か遠く彼方から
子供たちの声響く琥珀色の夕暮れに
缶カラ からから転がっていく
風もない 人もいない のに
からからからから転がって
グシャリひしゃげる
銀の乱反射に
無数の記憶像 ぱらぱら巻き上がる
風もない 人もいない のに
ぱらぱらぱらぱら巻き上がって
突き抜けていく突き抜けていく
像の向こうの 光り輝く球体に
崩れ落ちる記憶の壁
橙の柔かな夕陽 浴びながら
自由詩
境界(『過ぎ越し』改詩)
Copyright
たけし
2015-11-28 15:19:09