冬のあした
もっぷ

道々拾うそれらはどれも
純度の高い結晶だから
とても効き、沁みる
わたしは決定的にまだ、
持っている 家路 を長靴ちょうかで踏みしめる
たどり着いて(そして孕む、卵のかたち)
どこもかしこも閉め切り
福音が
(万が一にも
入ってこないように
気づかないように
呼ばないように
いにしえの炎

なぜと聞かないあなたにだけは
聴いてほしい童話があって
打ち明けてしまったなら
また頽れてしまう
せっかくの
冬の
あした枯れたいのに



自由詩 冬のあした Copyright もっぷ 2015-11-26 01:35:08
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