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プテラノドン

と壁の隙間から真っ白な腕が伸びて
画鋲を全部引き抜こうとしている。
顔を出さないのが唯一の救い。
輪郭は憎しみの対象になる。その様子を

ソファに腰掛けながら僕ら二人は眺めていた。
そしていつのまにか眠った。目覚めると彼女は
いなくなっていて、かわりに走り書きのメモ。
「顔を見たらあなたの前の女だった」と。

でもそういうのって例によって例の如し、
お互い様。僕はすっかり気後れしてため息をつく。
それから彼女が座っていた辺りのソファの隙間に
手を差し込み、埋まった画鋲を拾い集める。


自由詩 [:poster Copyright プテラノドン 2015-11-24 00:12:39
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