優しい世界
しろいろ




きみの腕の湾曲に身をゆだねてた UFOみたいにさみしいかたち


ひだまりの造花の庭で三輪車が錆びていくのをみつめていたね


てのひらがちいさいとこぼれおちていく色とりどりのスーパーボール


透明な立方体を呉れたひと やりかたはわからなくてよかった


燃やしたのか燃やされたのかテトリスの長い棒だけ転がる浜辺


どの夜もベランダは丸くひかってる さかなの呼吸の泡だとおもう


廃品のころがる町でふときみが見せるにんげんみたいな表情


ヘッドホン両耳にあて笑ってる雨の音には気づかぬままに










短歌 優しい世界 Copyright しろいろ 2015-11-22 20:37:51
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