マイナンバー
もり
いやらしい小雨降るなか
この集合住宅 ひと部屋ひと部屋の
チャイムを鳴らす配達員さん
今日ばかりはポストが
口をつぐんで 退屈そう
大変ですね、おれの
気遣いのような 他人事のセリフにも
すてきな笑顔で踵を返し
走っていく背中にも
たったひとつの
暮らし
たったひとつの
マイナンバー
背番号か
囚人番号か
いずれにしても
永久欠番に
ならない程度の
しぶとさで いく
自由詩
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もり
2015-11-15 11:12:21
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