有限
瑞海


自分の時間は
有限であるから
あなたのためにも使いたいと
思ったならば
それは
それほど大切に思っている
ということである

目を閉じると
香る風は海の匂い
懐かしく思うあの日は
もう過去であるので
もう切り取られて
保存されている
瓶の中に

月がこの世から
なくなってしまったなら
海は泣かない
私がこの世から居なくなっては
ダメな世界ではないけれど
君なら泣いてくれるような

満月の夜も
有限なのだろう


自由詩 有限 Copyright 瑞海 2015-11-05 21:16:46
notebook Home