羨望
瑞海


愛に怯えた人は
自分の肉を食べる

そして絶望する
血の海の中で
欲と涙が拮抗する
その繰り返しを以って
死へと邁進する

暗がりに潜む
もう一人の私は
私を目隠しして
何処へ拐ってゆくのか

選択肢を与える
絶望の淵を見るための

なんともまあ
皮肉なことに
崖には一筋の光が差していて
手に掴もうとした瞬間
底の無い宇宙へ
飲まれていくのである

そうして粒子になって
また廻る

廻り廻って
君を失くして
廻り廻って
眼を切り刻んで

廻り廻って
涙を流す


自由詩 羨望 Copyright 瑞海 2015-10-26 21:23:06
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