アプリコットジャムのクッキー
北大路京介

不満があるわけじゃないし反抗してるわけでもない
興が覚めたというか気分がのらないんだ

つくり笑顔が本当の笑顔になるのかな
君の笑い声とユニゾンできるかなぁ
 
  365日後の朝にまだ痛みが消えてなくていい

僕を見つめずに なにを見てるのだろう
すべてを知っているような顔しているけれど

勝てやしないんだ 
手のひらの上で踊るほうが 僕っぽいとも思えてしまうし

冷たい僕の本能はアプリコットジャムのクッキーを欲しているんだ
君が焼いたクッキーを望んでいるんだ

  月の下の複雑な迷路をひとっ飛び
  神様になにかウたれた

ささくれた指をさらして
足りない言葉にプラスして
涙や血を捧げようかと思う

冷たい僕の本能はアプリコットジャムのクッキーを欲しているんだ
君が焼いたクッキーを望んでいるんだ

  3650日後の朝にまだ痛みが消えてなくていい


自由詩 アプリコットジャムのクッキー Copyright 北大路京介 2015-10-23 22:51:53
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