恋 あるいは 憎しみ
レタス


ぼくは空を舞っていた
ただ それだけなのに

貴女はロンギヌスの槍を放ち
この胸を貫いた

戸惑い
心臓が張り裂けそうになる
その言葉だけがこの胸を貫いた

まだその瞳も見ないうちに
長い黒髪は
首に巻きつき絞めつける

陽の光に照らされた
影だけが
ぼくに残された路

二度とは
もう戻れない

理解できないことが多すぎて
何も言えなくて

ただ猫のようにうずくまる



自由詩 恋 あるいは 憎しみ Copyright レタス 2015-10-23 01:43:09
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