狂った季節
もり

いつか

きみとぼくしか知らない季節があった。

8月は32日あったし、

クリスマスは2週間くらい続いて、

だいたいが春。

気温だっていつも3度、
高かった気がする。

慣れ、ってこわいよ

幸福が致命傷を負わせることだって
あるもの。

今 時差ボケのような頭で

薄着しかないクローゼットにタメ息。

どうしようもなく

冬にウインク、

もう

とっくにアクセルからは手を離したはずなのに

前へ前へと

進んでいく毎日の暮らし。

そんなぼくも

この 狂った季節 に

慣れてしまった頃には、


「きみとの日々は
狂った季節だった」

そうほほ笑んで

ああ

たいしたもんだよ。




自由詩 狂った季節 Copyright もり 2015-10-21 20:08:30
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