視線
ときたまこ

まだ三角形の底辺にいる気がする。転がる気配もない。器用にもなれない。
あなたにならどれだけ深く刺されようとも、痛みを感じていたいと思う。

こんなにも思っているのに、あなたは何一つ考えていないのでしょうね。
ばかのくせに考え過ぎるからだと笑われた。
あなたがこっちを向いたら、恥ずかしがり屋の私はきっと前を向いて話せないくらい、
それくらいなのに。

どうしようもない諦めの世界で生きている。
どうせだめだけれど、もしかしたら、の気持ちが強いのかもしれない。

きっとそれが、心の脆い私のための世界の在り方。

ねえ
この世界で一番、私があなたを見ているよ。



自由詩 視線 Copyright ときたまこ 2015-10-19 22:23:51
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