視線
ときたまこ
まだ三角形の底辺にいる気がする。転がる気配もない。器用にもなれない。
あなたにならどれだけ深く刺されようとも、痛みを感じていたいと思う。
こんなにも思っているのに、あなたは何一つ考えていないのでしょうね。
ばかのくせに考え過ぎるからだと笑われた。
あなたがこっちを向いたら、恥ずかしがり屋の私はきっと前を向いて話せないくらい、
それくらいなのに。
どうしようもない諦めの世界で生きている。
どうせだめだけれど、もしかしたら、の気持ちが強いのかもしれない。
きっとそれが、心の脆い私のための世界の在り方。
ねえ
この世界で一番、私があなたを見ているよ。