華やかな世界へ踏み出す君へ
はなもとあお

華やかな世界へ踏み出す君へ

毎日変わらず
居てくれることがあたりまえで
だれも
褒めてくれなかった
いままでの地味な世界から
華のある
艶やかな世界へ踏み出していく君へ
これからは
戒めるのは自分しかいない
叱ってくれる人の
少ない場所に立っているのだということを
わすれないでいてほしい
ひとは
褒められれば
気持ちがいいし
肯定された気になる
けれど
油断や
自分の見えないものへの
注意すら
自分でしなきゃならない
いままで叱ってくれたひとは
もういない
若さは
輝かしいけれど
ちょっぴり
痛々しくもあって
それも含めて
若さで
だからこそ
華のあるそこは
やんちゃさえ許される
軌道修正の効きづらい
難しい場所だと理解して、
いて
どうか
愛されても
マスコットにならないで
天狗にならないで
ひとのしらない苦労を
理解できるだけの
頭脳と知識をもって
すすめ
わずかにかかわりのある
わたしは
時々
顔をみながら
あなたが
いまのまま
まっすぐに
大人になってくれることを
願っているよ
老婆心を織り交ぜながら
その場所を通り過ぎる
つかれたひとびとの
オアシスであって
いて
社会の闇は
どっち
だった
かしら?
そんなことさえ、おもう
いまと未来
わたしと違う世界へ
住みゆく君へ
わたしから
おくる
言葉
2015.10.12


自由詩 華やかな世界へ踏み出す君へ Copyright はなもとあお 2015-10-12 19:01:34
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