青空
あおい満月

空になった孔の底から、
風が吹き抜ける声が聴こえる。
喉の奥が苦しくて、手を伸ばす。

(届かない、でも感じる)

ことばとは、
核のない襞のようなもので、
その襞から熱い熱が伝わる。

空になった孔は、
明日には満々と熱い熱を湛えているだろうか。
空は、
いつの季節かわからないほどの、
高く青く澄んだ青空だった。


自由詩 青空 Copyright あおい満月 2015-10-07 20:49:13
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