リング
あおい満月

左手の小指にまわるトパーズがいつかの夏の空をなぞりて。

一抹の不安枕に眠りゆく終電までの線路の軋み。

向かい合う鏡に映る我が顔のまなこの下の蒼い三日月。

新宿の街路の階段深々と冬の息吹が囁いている。

顔知らぬ相手のメールの愛してるプラスチックの鎖のように。


短歌 リング Copyright あおい満月 2015-10-07 20:42:30
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