解剖台#10/6-19:43:15
凍月



横たわり 落ちる意識
解剖台の照明が点灯する



僕の感じるコドクは
大したことはない
この社会の同世代にとって
全くもってありふれた
何の変哲もないモノなんだ(多分)

一人がどんどん薄くなる中で
他人に構う暇があれば
まず自分を 自分だけを と
封鎖した部屋に閉じこもり
壁を四方に立てる事でしか
内で生きるための箱を作れない

散逸しないように
溶け出してしまわないように
(みんなそうしてるんだから、むしろ平均化していくことになるなんて、みごとにきづかないままいきている)
知らず知らず一人で過ごしてる

解剖してみよう
メスを入れれば
カプセルの中だって結局中身は粉末だ
隣に誰もいないから
錠剤みたいにはなれない結末

飲み込まれて消えてしまう未来が怖い

でもベッドで測れるのは心拍数くらい
僕らの恐怖なんて
言葉にしないと推し量れない






自由詩 解剖台#10/6-19:43:15 Copyright 凍月 2015-10-06 19:40:44
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