幻光
ヒヤシンス

 
夕暮れだろうか、明け方だろうか。
深い森の中に薄紫色の光が差している。
薄い霧のかかるどこか懐かしい空間で
いくつもの死と生命の誕生とが
上品な絹のように織り交ぜになっている。
遠くから賛美歌が聞こえて来る。
泣きはらした瞳に純白の天使が見える。
私の今までの人生がフラッシュバックする。
私の神様の誕生を感じる。
虹色の夢が私に近づいてくる。
苦しみは去り、希望が満ちる。
希望は現実となり、現実は太陽のようだ。
太陽の眩さを心から感じられるように生きてみようか。
今は夕暮れだろうか、明け方だろうか。
霧の漂う森の中で薄紫色の光だけが
私に寄り添い、行くべき道を照らしている。


自由詩 幻光 Copyright ヒヤシンス 2015-10-03 06:55:43
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