さきたま古墳群
……とある蛙

古墳群に立つ

前方後円墳の周り

鴉と古木

楠の古木が一本だけ屹立する

人と古木

楠の古木も敵わない

古木といったところで七〇〇年

その倍の歳月をこの小山はやり過ごした。



ぼろぼろに朽ち果てかけた

国宝になってしまった鉄剣と一緒に

訳知り顔の無駄飯喰らひを嘲笑い

綺麗に再現した鉄剣

もちろん、ぼろぼろの錆だらけが国宝だ。


その存在証明をかけた

大きな前方後円墳

あの斜面はさぞ草滑りに格好だが

だいだらぼっちのウンコの痕

その意味をまだ我々はよく知らない。


自由詩 さきたま古墳群 Copyright ……とある蛙 2015-10-01 16:44:45
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