for you
梅昆布茶
朝がくることを待ちこがれるほどではないが
ちょっと陽がさす
古い集合住宅の一階の湿気のこもりがちな
鉄筋コンクリートで仕切られた空間が
僕のすてきな居場所だ
教会の鐘はどこからも聴こえないが
ちいさな天使が風に紛れて歌っているような朝だ
無用な旋回はすくなくなったとおもうが
不安定はぼくの常態だと観念したほうが楽なんだ
人生は肯定や拍手ばかりではないが
やさしい朝はいつもきみのものだ
誰にも奪えない朝のきみに
いつか出逢いたいとおもっている
僕は歌えるかもしれない
目的ははわからないが
すくなくともきみのために