障る
朝焼彩茜色



鳴き声が障る

テレビの音量が障る

夕方 食事の準備をするか 外の洗濯物を取り込むか
どちらを先に行うか迷う容量空きのない思考が 障る
SDなんて持っていない 機械なんて障れない

立待月 神秘を覗き過ぎて 松果体に障る
遠いところに視野を配り過ぎて
私の足元はちゃんとしゃがんであげないと分かってあげられなかった
私に謝ったことは幾度もふり返る度にある

初めての卑下

自分が障る

呑気に歩いて来た今までが障る
判断の選択の無限さの言い訳の紛いじみた配線に障る
シンプルを見送る自分に障る

ホルモンバランスに障る故 性別の箒で浮遊したい
血液を全て入れかえたい程 自分に障る

愛してあげることまで思考は届くはずもなく
松果体は月の光を障る
あんな光線 剣にしか感じない

卑下の時期

ただ立ち尽くし待っていれば
血液が入れかわりそうな神秘をあいつは持っている

だが軌道を外れるわけはなく

私が軌道から降り

待つ

フリーズの思考
なまぬるい血液


自由詩 障る Copyright 朝焼彩茜色 2015-09-28 14:23:48
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