そばにいてくれるだけでいいからなんて嘘
北大路京介

電車乗り継いで海へ
ロング缶のビールを半分こして歩く
夏の終わり もう秋かな

はじめて手を繋いだのはいつだったかな
はじめてのキスはコーヒーの味がした
ふたりだけの世界だった

 ねぇ いまは誰のこと考えてるの
 わたしのことじゃないとわかっている いじわる
 そばにいてくれるだけでいいからなんて嘘
 愛したいし愛されたい


手を振る人のいる船
振り返す人がいる
君の好きなうたを唄う
ユニゾンになる

時間は戻らない
夕日は沈んでいく
もう少しだけ夢を見ていたい

 ねぇ いまは誰のこと考えてるの
 わたしのことじゃないとわかっている いじわる
 そばにいてくれるだけでいいからなんて嘘
 愛したいし愛されたい


自由詩 そばにいてくれるだけでいいからなんて嘘 Copyright 北大路京介 2015-09-23 21:09:36
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