把手
草野春心



  把手こそついていたが
  その壁は 扉ではなかった
  今のわたしにはそれがわかる
  たわわな果実のように 美しい 直方体の
  寂寥だけが 向こう側の 壁際に置かれている




自由詩 把手 Copyright 草野春心 2015-09-22 19:41:15
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