小宇宙から流れくる    (改訂稿)
るるりら

プラナリアに 出会いたい
永遠の命だというプラナリア

世界が黄砂に なぶられて
沈鬱が大陸を覆い 海洋にも降りた
人は みみずのように
スマホのなかの情報に生きる術をもとめ
無数の出口を眺めている

プラナリアは みみずよりさらに 単純な生き物だ
なんど切断しても 切断した断片のひとつひとつは再生を続けて
栄養状態さえよければ けして死ぬことがないという

プラナリアには 穴が ひとつしかない
食べた口から 排泄物を吐き出すらしい
出口が入口、永遠の別名 プラナリア

「プラナリア」と たましいに向かって、つぶやけば、
散在していた鬱屈の砂塵が螺旋状に動き始め、
無数にあるかのような出口らしきものは すべて閉じられ、
ほら
たったひとつ 出口が現われる
排泄を指示しているのは、再生したての私
わたしの透明な指先


****元の作品は こちら
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=270201&from=listbytitle.php%3Fenctt%3D%25E5%25B0%258F%25E5%25AE%2587%25E5%25AE%2599%25E3%2581%258B%25E3%2582%2589%25E6%25B5%2581%25E3%2582%258C%25E3%2581%258F%25E3%2582%258B


自由詩 小宇宙から流れくる    (改訂稿) Copyright るるりら 2015-09-09 18:43:03縦
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