秋・逡巡
ただのみきや

絵のない絵葉書が届く
ことばのない詩が書かれていた
ピアノソナタが雨に溶けて
コスモスはうつむき顔を覆う
山の精気が少しだけ薄められ
ものごとを前にしてふと
過去からの声に手を止めている



         《秋・逡巡:2015年9月5日》


自由詩 秋・逡巡 Copyright ただのみきや 2015-09-05 08:18:41
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