ばくだん
はるな
夢でおちたばくだんを
昼まで胸に抱えてうろうろ過ごしている
人びと、
街の風景はあまりかわらないが
夜、ようやくわすれたころに見る夢に
ばくだんが落ちてくる
たいていばくだんには詳しくないので
なんとなく熱いかたまりが
なんとなく街をこわしている
なんとなく離れたところを
だから
なんとなく
こわい
ばくだんを描けないわたしたちは
夢のようにあらそいを遠ざける
いつまでも汚れない手を得るために
だれが手を汚すのかな
自由詩
ばくだん
Copyright
はるな
2015-09-03 23:14:49