Cigaretteに灯された火
りゅうのあくび

時と場所が
選ばれながら
Cigaretteの煙が立ち昇る
日々はどんな天気でも
ずっと続いている
隔離された
都会の喧騒や
夜空の果てでさえ

微かな炎による煙は
あらゆる病気をも
重篤に導くことにも
かかわらず
豊かな生活の幻影として
決して僅かではない税金を
支払う代わりに
つかの間の休息を取る
喫煙者たちが
その肺を漆黒に染める
代償は喫煙する
人々の命だけではないのだろう
ほろ苦い味が
とても強い毒として吸引されて
人々の命の輝きのように
小さな火柱は立つ

煙草税として重い税金が
日本の国庫を
潤しているという理由で
それらの取引はすべて
煙草農家の未来を案じるよりも
すでに官僚やら政治家やらの保身による
国家的な犯罪ではないだろうかと
もはや様子を見守るしかないのだろうか

それらは看過されるとしたら
あらゆる人間の健康を棄損する
巨大な刑事事件では
ないだろうかと
すでに誰しもが疑う
日々が必ず来るだろう
無垢で罪もない大量の
人々の命を火葬するために
Cigaretteは至るところで
売られている

ニコチン中毒による
激しい離脱症状に耐えてかねて
仕事へと向かいながら
煙草を吸うことが許された場所へと
難民キャンプに人々が
集まるみたいに
子供たちや嫌煙家によっては
煙のように偏見が渦巻く
遮断された喫煙空間が点在する夜空に
今夜もCigaretteの火が点る

自らが煙草を
吸わないのにもかかわらず
Cigaretteを商うことによって
食事をして命を生き永らえる
人間が未だにいるのだろう
誰しもが買わない
煙草の自動販売機が
夜空を明るくしながら

果たして
脱法ハーブが都心より
撲滅されたニュースが
駆け巡ったことは
本当は嘘ではないだろうか?
何よりCigaretteは
唯一の合法ハーブとして
取引されているにちがいない
もちろん麻薬取引の対象からも
唯一の合法ハーブは除外されている
真実は僕らの肺を漆黒に
星のない夜空よりも
黒く鮮やかに染めている


自由詩 Cigaretteに灯された火 Copyright りゅうのあくび 2015-08-30 20:11:11
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