漆黒
レタス


ほろりほろりと闇夜を歩く

宵闇に想い消えゆく虫の音

乱調は我がならいとて夜に泣く

琥珀に溺れた胡弓の余韻

秋風が薄い肩を抱きしめる

てのひらに転がる珠玉の夜

伽羅を焚く夜は流れる

月の無い闇路を彷徨う



俳句 漆黒 Copyright レタス 2015-08-29 02:59:31
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