触れる日々
小原あき




一夏で日焼けした手
この手で夏をもいで
冷やして
子どもと食べた
子どもは手も足も
パンツの跡以外みんな日焼けして
初めてカブトムシに触れた
怖くて煩かった蝉は
道端に落ちていた
今日の空気はひんやりとしていた
夏を片づけて秋をまく
私の小さな畑
憂うつとした日々に
そこにいき
太陽に触れ
大地に触れ
季節に触れる
私の根っこは
そこにある









自由詩 触れる日々 Copyright 小原あき 2015-08-27 15:24:56
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