風読みの窓
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少なくともわたしはいま
まだ幾らかの怒りを残す
悲しみに悶えた心は
まだ幾らかは立ち直らない
思いながら風の行方を知る
窓の外はそれは青空
一つきりになった夢の標
絶望が訪れもしたけど
暮れなずむその部屋では
静謐と笑顔が有る
これは一度きりの命
拾い集める運命のかけら
ただ眠り足りないから
もう少しの喜びと休もう
ただ努めてゆくことを始める
やがては風に乗り羽搏くよう
鳴り止まなかった因果が絶えた
或る午後の蝉時雨の中
自由詩
風読みの窓
Copyright
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2015-08-25 13:42:31